ToDoリストアプリをGoogle Playに公開してみる ーその2ー
Google Play Console(グーグルプレイコンソール)でアプリを公開する手順は、近年UIが変更され、**タスクリスト形式(ダッシュボード)**に沿って進める形になっています。
大きく分けて以下の5つのフェーズがあります。
- 事前準備
- アプリの作成と初期設定
- ストアの掲載情報の作成
- アプリファイル(AAB)のアップロード
- 審査への提出
1. 事前準備(手元に用意するもの)
作業を始める前に、以下を準備しておくとスムーズです。
- Google Playデベロッパーアカウント: 未登録の場合は登録が必要です(登録料25ドルの支払い・本人確認あり)。
- アプリファイル (.aab): 現在、新規アプリは .apk ではなく .aab (Android App Bundle) 形式が必須です。
- 画像素材:
- アプリアイコン (512 x 512 px, PNG)
- フィーチャーグラフィック (1024 x 500 px, PNG/JPEG)
- スクリーンショット (スマホ用最低2枚、タブレット対応ならタブレット用も)
- プライバシーポリシーのURL: Web上に公開されたプライバシーポリシーのページ必須です。
2. アプリの作成と初期設定
- アプリの作成
- Google Play Consoleにログイン。
- 右上の [アプリを作成] ボタンをクリック。
- アプリ名、デフォルトの言語、アプリかゲームか、無料か有料かを選択。
- 利用規約にチェックを入れて [アプリを作成] をクリック。
- ダッシュボードのタスク消化
- アプリが作成されると「ダッシュボード」画面になります。ここに 「アプリのセットアップ」 というリストが表示されるので、上から順にクリックして回答していきます。
- 主な項目:
- アプリのアクセス権: ログインが必要か、全機能が使えるか。
- 広告: アプリ内に広告が含まれるか。
- コンテンツのレーティング: アンケートに答えて年齢区分を決める。
- ターゲット層: 子供向けか大人向けか(13歳未満を対象にする場合は審査が厳しくなります)。
- ニュースアプリ: ニュースアプリかどうか。
- COVID-19 接触確認アプリ: 該当するかどうか。
- データセーフティ: ユーザーデータをどう収集・共有するか(重要)。
- 政府系アプリ: 政府機関のアプリかどうか。
3. ストアの掲載情報の作成
Google Playストアでお客さんが見るページを作ります。
- 左メニューの [メインのストアの掲載情報] をクリック。
- 以下の情報を入力・アップロードします。
- アプリ名: 30文字以内。
- 簡単な説明: 80文字以内(一覧などで表示)。
- 詳しい説明: 4000文字以内(アプリ詳細画面で表示)。
- グラフィック: アイコン、フィーチャーグラフィック、スクリーンショットをアップロード。
- 右下の [保存] をクリック。
4. アプリファイル(AAB)のアップロード
いよいよアプリの中身を登録します。いきなり本番公開することもできますが、**まずはテストトラック(内部テストなど)**を使うのが一般的です。ここでは「製品版(本番)」の手順を説明します。
- 左メニューの [製品版 (Production)] をクリック。
- 画面右上の [新しいリリースを作成] をクリック。
- Play App Signing(アプリ署名):
- 初回のみ署名鍵の設定を聞かれます。「Googleが管理するキーを使用する」(推奨)を選択します。
- App Bundle:
- 枠内に準備した .aab ファイル をドラッグ&ドロップします。
- リリース名:
- 自動でバージョン番号が入りますが、管理しやすい名前に変更してもOKです(ユーザーには見えません)。
- リリースノート:
- 「新機能のお知らせ」などに表示される文章です。<ja-JP> タグの間に「リリースしました!」などを記述します。
- 右下の [次へ] をクリック。
5. 審査への提出
- リリースの確認画面でエラー(赤字)がないか確認します。
- ※警告(黄色)は無視しても進めますが、エラーがある場合は修正必須です。
- 問題なければ、右下の [保存] を押し、続いて [公開の概要] ページへ移動します。
- [審査のために変更を送信] (または「製品版としてのロールアウトを開始」)ボタンをクリックします。
これでGoogleへの提出は完了です。
注意点とヒント
- 審査期間:
- 個人開発者の新規アカウントの場合、最初の審査には 数日〜1週間以上 かかることがあります(既存の実績あるアカウントだと数時間で終わることもあります)。
- データセーフティ:
- 手順「2」にあるデータセーフティの入力は複雑ですが、適当に入力するとリジェクト(拒否)や削除の原因になります。アプリが取得する情報(位置情報、メールアドレスなど)を正確に申告してください。
- テストの活用:
- いきなり「製品版」に出すのではなく、[内部テスト] や [クローズドテスト] を使って、自分の実機で正常にインストールできるか確認してから製品版へ「プロモート(昇格)」させる手順が最も安全です。
- テスター要件(個人アカウントのみ):
- 2023年11月以降に作成された個人の開発者アカウントの場合、本番公開前に「20人以上のテスターによる14日間のクローズドテスト」が必須要件となっています。これを行わないと製品版への公開ボタンが押せませんのでご注意ください。
